- 舌がんの初期は「痛みがない」ことも多い
- 2週間治らない口内炎やしこりは要注意
- 最大の原因はタバコ、お酒、そして「歯の刺激」
- 早期発見(ステージ1・2)なら90%以上が治癒可能
- 不安なら「口腔外科」または「耳鼻咽喉科」へ
「舌に口内炎ができて痛い。でも、薬を塗っても全然治らない…」
そんな不安をお持ちではありませんか?
口の中のがん(口腔がん)の中でも、約60%と最も多いのが「舌がん(ぜつがん)」です。
「がん」と聞くと怖いですが、舌がんは早期に発見できれば治りやすい病気でもあります。今回は、見逃してはいけない初期症状と原因について分かりやすく解説します。
1. 舌がんとは?口内炎との決定的な違い
舌がんは、舌の表面の細胞ががん化する病気です。舌の表面(上面)よりも、舌のフチ(側面)や裏側にできやすいのが特徴です。
これって癌?口内炎?見分け方チェック
もっとも迷いやすい「口内炎」との違いを表にまとめました。
| 項目 | 一般的な口内炎 | 舌がんの疑い |
|---|---|---|
| 治る期間 | 数日〜2週間で治る | 2週間以上治らない |
| 境界線 | 赤くはっきりしている | 境界が不明瞭、硬い |
| 触った感じ | 柔らかい | 硬い「しこり」がある |
| 痛み | 触れると痛い | 初期は痛くないこともある |
2. 鏡でチェック!見逃してはいけない初期症状
お風呂上がりや歯磨きの時に、鏡で舌を見てみてください。以下のようなサインはありませんか?
- 白い斑点(白板症): 舌の一部がこすっても取れない「白」に変色している。
- 赤い斑点(紅板症): 鮮やかな「赤」に変色しており、刺激痛がある。
- しこり・ザラザラ: 触ると硬いしこりがあったり、表面がカリフラワーのようにザラザラしている。
3. 意外な原因?タバコだけじゃないリスク
舌がんの主な原因は、舌への「慢性的な刺激」です。
① タバコとアルコール
最大の危険因子です。タバコに含まれる発がん性物質と、アルコールによる刺激がセットになると、リスクは何倍にも跳ね上がります。
② 「物理的な刺激」に要注意!
実はお酒やタバコをやらない人でも、以下のような物理的刺激が原因になることがあります。
- 虫歯や欠けた歯: 尖った歯が舌の同じ場所に当たり続けている。
- 合わない入れ歯・被せ物: 金具などが常に舌を傷つけている。
- 傾いた歯並び: 内側に傾いた歯が舌に擦れている。
「いつも舌の同じ場所を噛んでしまう」「常に何かが当たって痛い」という状態は、早めに歯科医院で調整してもらうことが予防につながります。
4. 治療法と生存率:早く見つければ怖くない
「舌がんになったら、舌を切らなきゃいけないの…?」と不安になるかもしれません。
しかし、治療成績はステージによって大きく異なります。
主な治療法
基本は手術による切除です。初期(小さながん)であれば、切除する範囲も小さく、話す機能や食事への影響は最小限に抑えられます。
進行している場合は、舌の再建手術(お腹や太ももの皮膚を移植する)や、放射線・抗がん剤治療を組み合わせます。
5年生存率(目安)
- ステージI・II(初期): 90%以上
- ステージIII・IV(進行): 進行度によるが、下がってしまう
つまり、「おかしいな」と思った時点ですぐに受診することが、命と舌の機能を守る鍵なのです。
まとめ:2週間ルールを覚えよう
最後に改めて、行動の目安をお伝えします。
【受診の目安】
口内炎や舌の傷が、薬を使っても2週間以上治らない場合は、迷わず専門機関を受診してください。
受診する科:
「歯科口腔外科(しかこうくうげか)」または「耳鼻咽喉科」が専門です。
※一般の歯科医院でも相談できますが、口腔外科を標榜している病院がおすすめです。
※本記事は一般的な医療情報を提供するものであり、診断や治療を代替するものではありません。症状がある場合は必ず医師の診察を受けてください。
参考:東京医科大学病院 舌がんについて
